T-cophony10周年記念アルバム(2006年-2016年)
自主制作によりリリースされた1stアルバム「Experimental Album」から今年で10年。通産11作目(バージョン違いや限定アルバムは除く)となる今作は、T-cophonyの原点である自主制作アルバム(1stアルバム「Experimental Album」2ndアルバム「Stubborn Ears Forbidden」3rd「How to Get Much More」)3作品を中心にアコースティックギター・ソングのみを完全リメイクし収録。曲目を見ればわかるように、"Chandler"や"Cycling Road"、"After Rain"などファンなら誰もが知ってるであろう、あの懐かしい楽曲の数々が2016年バージョンで収録されている。
これまでにも「Sharing The Emotion」や「2009-2002」等、過去の楽曲を収録したコレクションアルバムはリリースされているが、初期アルバムをほぼ完全な形でリメイクしているのは今作が初。曲順も25曲までは1st〜3rdの収録順と全く同じとなっている。
M27,28は前途の自主制作アルバムには収録されていない作品だがT-cophonyの音楽を語る上では外すことの出来ない人気曲。※M29,30はアルバム未収録の新曲
ちょうど10年前、これまでのアコースティックギターミュージックシーンにはなかった近代的で斬新な音楽、決して明るすぎず暗すぎず、少し病的で中毒性のある彼の独特な音楽は登場し、瞬く間に世界に広がった。まだ今ほど動画共有サービスが普及していなかった2005年当時、2本のアコースティックギターを同時に演奏する彼の動画は多くの人を驚かせそして魅了した。翌年にはラジオでも生演奏され話題となったその楽曲「Friendless」も10年ぶりに、ニューバージョンで収録されている。ダブルネックギター特有の広がりある美しい音色と彼特有のどこか切ない空気感は今作の中でも特にお勧めしたい。
セルフタイトルとなっている今作はまさにT-cophonyの原点回帰と言えるアルバム。
ギターのみならず、ベース、ドラム、プログラミング等、全てに渡ってT-cophonyが1人で手がけている。
アルバムジャケットのお馴染み「T」ロゴも勿論、彼のデザイン。
収録時間上限目一杯の77分30曲!
彼のアコースティックギター作品、特に2006〜2007年辺りが好きなファンには最もお勧めしたい一枚である。
■アーティスト紹介文
かつてアコースティックギターインスト・シーンでこれだけバラエティに富んだ才能を持ったアーティストがいただろうか。常識を覆す演奏スタイル、ギター以外の各楽器パート、ミックスからマスタリング、そして公開している自身のPVの編集までも全て一人で手がけるその奇才ぶり、アルバムを通して聴いてみると同じアーティストが作った作品とは思えない程幅広い音楽性にきっと誰もが驚かされるだろう。
彼がT-cophonyと言うアーティスト名で活動を始めたのは2005年。知人の進めでインターネット上にアップロードしたと言われる数々の演奏動画、特にアコースティックギターを2本同時に弾いたオリジナル曲"Friendless"(※現在は本人により削除)の動画が世界中のギターフリークの目に留まり瞬く間にその名は広まった。
その翌年2006年に公開された後の代表曲となる"Cycling Road"のPVにより、彼はアコースティックギターシーンで完全に独自のジャンルを確立させた。
ドラム(特にハードロックを連想させるツー・バスなど)やエレキギターによる小刻みなバッキング、そして無機質な電子音から壮大なストリングスまで、そのジャンルでは余りイメージされる事のなかったアンサンブルをふんだんに取り入れた新たな音楽を次々に発表し、型に嵌らない自由なスタイルで若い世代を中心に注目を集める事となった。
同年、FMラジオ"J-WAVE"に生出演しダブルネックアコースティックギター演奏を披露。
インターネット上でのみリリースしていた自主制作アルバムが次第に人気を集め、その反響を受け2008年に全国アルバムデビュー。リリース時には大手レコード販売店HMVのヘッドラインニュースで特集が組まれた。
その年、逗子海岸で開催の人気音楽イベント『音霊』や楽器フェスティバルにヤマハのモニターアーティストとして出演、またUSENが提供する音楽配信サイトOnGen(※2012年1月31日サービス終了)にてレコメンド楽曲としてピックアップされた他、東京ビックサイトで開催された「リテールテック・ジャパン 2008」ではマイクロソフト社のメインステージにて情報端末用のコンテンツとして演奏動画が起用されるなど多くの注目を集めた。
翌年には世界的SNS"MySpace"のトップページで取り上げられ、また一方でYouTubeの公認アーティストとして専用のプレイリストも公開された。
その頃から世界中で彼の楽曲を演奏した動画を投稿するユーザーやフォロワーとして音楽スタイルのみならずPV制作自体も自身で行うインディーズアーティストも現れ、名実共に彼はアコースティックギターミュージック・シーンの先端を行く存在となった。
そして2011年、頑なに拒んでいたTVメディア出演オファーを始めて承諾、11月に全国放送「行列のできる法律相談所」にゲスト出演しダブルネックアコースティックギターを使ってオリジナル曲"Closed"を披露。
放送翌日のYahoo! JAPAN検索ワード総合ランキングでは12位、Google検索ワードランキングは8位に。
またAmazon.co.jp音楽ヒットランキングでは、2010年にリリースしたアルバム"2009-2002"とその翌年リリースの"Unknown Coloration Original"が1位と2位を独占。iTunesでの総合アルバムヒットチャートでもアルバム"2009-2002(EFD)"が最大29位にランクインされるなど大反響があった。 これにより、ネット上の知る人ぞ知る存在から一躍一般にも広く知られる天才アコースティックギタリストとなった。 (Y.村上)
T-cophony OFFICIAL SITE
■曲目リスト
01. Hysteric Park
02. October Sky
03. Twilight
04. Summer train
05. Autumn street
06. Cycling road
07. Medicine
08. Chandler
09. April rider
10. Friendless
11. After rain
12. Against wind
13. 4 o'clock pm
14. Minority
15. Windy day
16. Tower
17. Sleepwalker
18. Movers
19. Office
20. Social withdrawal
21. Mink
22. Night out
23. Trip in spring
24. Strange wind
25. Recreation
26. Cumulonimbus
27. When fall asleep
28. Meaning of life
29. Miscanthus
30. Plugin